滋賀のホームページ制作ブログ

ECサイトの集客導線の作り方。売れる流れを設計する

最終更新:2026年09月22日

ECサイトの集客導線の作り方。売れる流れを設計する

こんにちは、湖と月デザインです。

「せっかくECサイトを作ったけれど、誰も来てくれない」

「アクセスはあるのに、なぜか素通りされてしまう」

「SNSは毎日がんばっているのに、手応えがどこにもない」

滋賀で制作のご相談をお受けしていると、こうした「出口の見えないモヤモヤ」を抱えている店主さんにたくさん出会います。せっかく想いを込めて作ったお店。でも、そこへ続く「道」が繋がっていなければ、お客さまはたどり着けません。

もし今、あなたのお店が思うように動いていないのなら、それは機能のせいではなく「導線」に原因があるのかもしれません。今回は、点と点を繋いで「売れる流れ」を作るための、地味だけれど、とても大切なお話をしようと思います。

ECサイトの全体像を知りたい方は、まずこちらのECサイトの種類と選び方のまとめ記事をご覧ください

日本のEC市場は、今どうなっているのか

本のBtoC-EC市場規模を示す図

導線の話に入る前に、少し大きな数字を見ておきます。

経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26兆1,225億円(前年24兆8,000億円、前々年22兆7,000億円)。前年比5.1%の増加です。物販系分野だけで見ても15兆2,194億円(前年14兆6,760億円、前年比3.70%増)、EC化率は9.78%(前年比0.4ポイント増)まで伸びています。

市場規模は10年前(2014年)と比べて約2.2倍に拡大しました。

市場が伸びているということは、チャンスも増えているということです。ただ、同時に「ただ出店しているだけの店」と「導線まで設計されている店」の差も、これまで以上に開きやすくなっています。パイが大きくなるほど、取りこぼしのコストも大きくなる。だからこそ、今日お話しする「導線」の話が意味を持ってきます。

ECサイトの集客導線はこの流れで設計

ECサイトの集客導線はこの流れで設計のイメージ

ECサイトでお客さまと出会い、お買いものをしてもらうためには、以下の流れを途切れさせないことが何より大切です。

認知 → 興味 → 信頼 → 比較 → 購入 → リピート

どこか一箇所でも道が途切れていると、お客さまは途中で帰ってしまいます。

まずはこの流れを頭に置いた上で、それぞれをどう繋いでいくかを、ゆっくり考えていきましょう。

ECサイトだけではなくて「総合力」という話

ECサイトだけではなくて「総合力」という話イメージ

まず、お伝えしておきたいことがあります。ECサイトの成果というのは、なにかひとつの「魔法」だけで決まるものではありません。

商品が飛び抜けて良くても、知られていなければ、ないのと同じです。広告で何万人集めても、サイトが使いにくければ、すぐに出ていかれてしまいます。

サイトが美しくても、店主さんの「人柄」が見えなければ、信頼は生まれません。

「いい商品 × 届ける力 × 買いたくなるサイト × 人の体温」

これらすべてが、細い糸で一本に繋がったとき。はじめて、お客さまの元へ商品が届きます。ECサイトは便利な道具ですが、結局のところ、あなたの商売の「総合力」がそのまま映し出される場所なのだと思うんです。

そもそも「目的」を、もっと深く考えてみる

「売るため」に作るのは当たり前なのですが、その一歩先を想像してみる。そこが分かれ道になります。

  • ファンを作りたいのか、一回きりのお付き合いでいいのか。
  • 相手は企業(BtoB)なのか、個人(BtoC)なのか。

「誰でもいいから買ってほしい」と願うほど、誰の心にも刺さらなくなります。

たとえば「滋賀の美味しいお米」を売るにしても、「忙しいお母さんに、最高の朝食を届けたい」のか、「故郷の味を懐かしむ人に、安心を届けたい」のか。ターゲットを絞ることは、切り捨てることではありません。「あなたに届けていますよ」という旗を立てることだと、私たちは考えます。

ECサイトの基本導線(全体像)

集客導線イメージ

お客さまが商品を知り、手にするまでの心の動きを整理してみましょう。

ステップ

お客さまの状態

お店がすべきこと

認知

お店を知らない

出会いの「きっかけ」を置く

興味・信頼

どんなお店かな?

ストーリーや思想をそっと伝える

比較・検討

他と何が違うの?

えらぶ「理由」と「安心」を届ける

購入

これください!

迷わせないレジへの道を整える

リピート

またあそこで買いたい

購入後の「余韻」をデザインする

どこか一箇所でも道が草に埋もれていると、お客さまは迷子になってしまいます。

集客導線①:認知を取る(入り口をつくる)

まずは「こんにちは」の出会いを作ること。入り口は多いほうがいいですが、自分の商売に合った道を選びます。大切なのは、「誰に届けたいか」と「どこで出会うか」を一致させることです。

  • SEO(ブログ)
    悩みや興味に答える記事を書き、検索から見つけてもらう「資産」の道。
  • SNS
    今この瞬間の熱量を届け、共感で繋がる「波紋」の道。
  • 広告

    必要な人に、ダイレクトに旗を見せる「ショートカット」の道。

  • リアルの口コミ
    「あのお店、良かったよ」という、滋賀の街角で生まれる「信頼」の道。

集客導線②:興味・信頼を作る(好きになってもらう)

ここで、他のお店との差がつきます。出会ったばかりのお客さまは、まだあなたを信頼していません。

  • 商品ストーリー
    なぜ、これを作ったのか。
  • コンセプト
    どんな景色を、いっしょに見たいのか。
  • 発信内容

    日々、何を考えて商売をしているのか。

ここで私の考えを少しだけ混ぜさせてください。「そもそも、いい商品じゃないと売れません」。

厳しいようですが、デザインで「中身以上」に見せることには限界があります。あなたの自信作が持つ本物の魅力を、嘘のない言葉で綴ること。それが、一番強い「興味」と「信頼」に繋がります。

集客導線③:購入までの導線設計(心地よくレジまで)

ここが一番、技術が必要なところです。せっかく「欲しい」と思ったお客さまを、操作のしにくさでガッカリさせてはいけません。

  • 商品ページの分かりやすさ
    知りたい情報が、知りたい順に置いてあるか。
  • 導線(CTA)

    「カートに入れる」ボタンが迷子になっていないか。

  • 不安の解消
    送料、納期、返品。小さな不安を、先にそっと摘み取っておく。
  • 情報の引き算
    検索を意識しすぎて、文字を詰め込みすぎていませんか? 丁寧な説明と、読みやすさのバランスが大切です。

「カートまでが遠い」「情報が多すぎて疲れる」。

これらは、実店舗でいえば「レジがどこか分からない」「店員さんがずっと横で喋り続けている」のと同じです。心地よい接客を、画面の上でも再現しましょう。

集客導線④:リピート導線(また、会いましょう)

意外と、制作の現場でも見落とされがちなのが「購入した後」の話です。商売において一番大切なのは、一度買ってくださった方と、どう長く付き合っていくか、ということ。

  • 同梱物
    箱を開けた瞬間の、手書きのカードや小さなチラシ。
  • メルマガ・LINE
    「その後、いかがですか?」という、押し付けないお便り。
  • アフターフォロー
    使い方のコツを伝えたり、困りごとに寄り添ったり。

「買って終わり」ではなく、「買ってからが始まり」。

滋賀の商売人がずっと大切にしてきた「三方よし」の精神は、デジタルになっても、少しも変わりません。

「カゴ落ち」という、見えない機会損失

ここは、数字で見るとかなり印象が変わる部分です。

世界平均と日本平均のカゴ落ち率を比較した図

ECサイトのUX研究で世界的に知られるBaymard Instituteの調査(48件の調査を統合したメタ分析)では、世界平均のカゴ落ち率は約70.2%とされています。

日本国内では、カゴ落ち対策ツール「CART RECOVERY」を提供するイー・エージェンシーが、月商500万円以上のECサイト4,374件を対象に行った2025年1〜12月の調査で、平均カゴ落ち率62.9%という結果が出ています(前年2024年の63.3%から0.4ポイント改善)。

同調査では、カゴ落ちによる機会損失額は、実際の売上金額の約2.6倍にのぼるとも報告されています(イー・エージェンシー「ECサイトのカゴ落ち率は平均約62.9%、機会損失額は売上の約2.6倍」)。

離脱の理由としてもっとも多いのが、Baymard Instituteの分析で「想定外の追加コスト」、つまり送料や手数料が土壇場で加算されることへの反応で、購入断念理由のおよそ半数を占めています。次いで「会員登録の強制」、「決済プロセスの複雑さ」が続きます。前章「ECサイトの基本導線(全体像)」の①〜③の導線がどれだけうまくいっても、この最後の一歩でつまずいてしまえば、それまでの努力が水の泡になってしまいます。

逆に言えば、ここは対策のしやすい部分でもあります。イー・エージェンシーの調査では、カートに商品を残したまま離脱したお客さまへ「カゴ落ちメール」を送った場合、平均で開封率42.6%、クリック率9.6%、そこからの購入完了率(コンバージョン率)は2.3%という結果が出ています。新しい広告を打つより先に、すでに「欲しい」と思ってカートに入れてくれた人へもう一声かける。そのほうが費用対効果の高い改善になることが多い、というのがこの数字からも見えてきます。

世界平均と日本平均のカゴ落ち率を比較した図

離脱の理由としてもっとも多いのが、Baymard Instituteの分析で「想定外の追加コスト」、つまり送料や手数料が土壇場で加算されることへの反応で、購入断念理由のおよそ半数を占めています。次いで「会員登録の強制」、「決済プロセスの複雑さ」が続きます。①〜③の導線がどれだけうまくいっても、この最後の一歩でつまずいてしまえば、それまでの努力が水の泡になってしまいます。

逆に言えば、ここは対策のしやすい部分でもあります。イー・エージェンシーの調査では、カートに商品を残したまま離脱したお客さまへ「カゴ落ちメール」を送った場合、平均で開封率42.6%、クリック率9.6%、そこからの購入完了率(コンバージョン率)は2.3%という結果が出ています。新しい広告を打つより先に、すでに「欲しい」と思ってカートに入れてくれた人へもう一声かける。そのほうが費用対効果の高い改善になることが多い、というのがこの数字からも見えてきます。

表示速度は、そのまま売上に効いてくる

もうひとつ、経営の視点で見逃せないデータがあります。

スマホ経由の取引比率と表示速度による離脱率を示す図

経済産業省の調査では、物販系BtoC-ECのうち、スマートフォン経由の取引比率は2022年時点で約58.7%、2023年時点ではおよそ6割に達しています。もはや「EC=パソコンで見るもの」ではなく、EC取引の主戦場はスマートフォンに移っている、ということです。

そのスマートフォンでの体験にとって、決定的に重要なのが表示速度です。Googleが2017年にSOASTA社と共同で行った調査によると、モバイルサイトはページの読み込みに3秒以上かかると、訪問の53%が離脱につながるとされています(Think with Google「Find Out How You Stack Up to New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed」)。

同時期に発表された関連調査でも、読み込み時間が1秒から3秒に伸びるだけで離脱率は32%上昇し、1秒から6秒まで伸びると106%、1秒から10秒では123%まで跳ね上がるという結果が示されています。

取引の6割がスマホ経由で、そのスマホユーザーの半数以上が3秒の壁で離脱する。この2つを掛け合わせると、「デザインの好み」の話である以前に、「そもそも開くかどうか」が売上を左右する土台になっている、ということが見えてきます。

ファンになったお客さまが、次のお客さまを連れてくる

リピートしてくれるお客さまは、実はもうひとつ大きな役割を持っています。

口コミ・レビューが購買に与える影響を示す図

それは「次のお客さまを連れてくる」という役割です。消費者庁が実施した調査(令和6年版消費者白書に掲載)によると、「インターネット上の口コミや評価が高い商品を選ぶ」と回答した人は70.1%。「レビュー(購入者の評価)の件数が多い商品を選ぶ」人も50.6%にのぼります。一方で、「評価の点数が高くても、否定的な口コミを見て購入をためらうことがある」人も63.9%存在します(消費者庁「消費者に関する意識調査」(令和6年版消費者白書関連資料))。

つまり、多くのお客さまは、購入の前に「他の人がどう感じたか」を確認しています。

そして、その「他の人の声」を生み出しているのは、これまで買ってくれたお客さまです。ファンになってくれたお客さまが残す好意的なレビューや口コミは、広告費をかけずに次のお客さまの背中を押してくれる、いわば無償の営業担当者のような存在です。

逆に言えば、購入後のフォローを怠って不満を残してしまうと、その声が次のお客さまの購入をためらわせる方向に働いてしまう可能性もあります。

ECサイトの基本導線の章の導線④の同梱物やお便り、アフターフォローは、リピート購入だけでなく、この「声」の質を左右する部分でもあるのです。

リピートが、経営を静かに支えているという事実

マーケティングの世界でよく語られる「1:5の法則」があります。

1:5の法則と5:25の法則を示す図

アメリカのコンサルティング会社Bain&Companyの名誉ディレクターだったフレデリック・F・ライクヘルドが示したもので、新規顧客に販売するコストは、既存顧客に販売するコストのおよそ5倍かかるという考え方です。

同じ「1万円の売上」でも、新規のお客さまを連れてくるほうが、はるかにコストがかかります。

さらに、同じくライクヘルドが示した「5:25の法則」では、顧客の離脱率をわずか5%改善するだけで、利益は最低でも25%改善すると言われています(1:5の法則・5:25の法則について、詳しくはミツエーリンクス「1:5の法則/5:25の法則」で解説されています)。

派手な新規集客施策に予算を積むより先に、今すでに買ってくれたお客さまとの関係を大切にするほうが、経営としては効率がいい場合が多いということです。ECサイトの基本導線の章の導線④の「同梱物」や「お便り」は、地味に見えて、実は一番リターンの大きい投資なのかもしれません。

決済まわりは「BASE」という選択肢も

ECサイトの決済・カート機能を一から作り込むと、費用も期間も大きく膨らみます。湖と月デザインでは、大洋珈琲さまの事例のように、コンテンツ管理はmicroCMS、決済・カート部分はBASEと組み合わせる構成もご提案しています。導線設計に集中しつつ、決済の安全性やコストは実績あるサービスに任せる、というのも賢い選択です。

数字で見る、導線設計の費用対効果

ここまでの数字を、あらためて並べて、そこから言えることを整理してみます。

入り口を増やす前に出口の穴を塞ぐべきという考え方を示す図

まず、市場そのものは伸び続けています。26兆円規模で、前年比5.1%の成長。この数字だけを見ると、「もっと広告を打とう」「もっと集客チャネルを増やそう」という発想になりがちです。実際、多くのEC事業者がまず予算を投じるのは、この「入り口を増やす」部分です。

ただ、その入り口から入ってきた人の6割はスマートフォンからで、その半数以上は表示に3秒かかっただけで離れていきます。

さらに、カートまでたどり着いた人のうち日本平均で6割強が、そのまま購入せずに離脱しています。つまり、広告費をかけて連れてきた人の多くが、「出口(表示速度・カゴ落ち)」で静かにこぼれ落ちているということです。入り口を増やす投資は、出口の穴が塞がっていて初めて、効果を最大化します。穴が空いたバケツに水を注ぎ足しているだけでは、広告費が積み上がるばかりで、売上は思ったほど伸びません。

そして、1:5の法則が示すように、そもそも新規のお客さまを連れてくること自体、既存のお客さまに再び買ってもらうことの5倍のコストがかかります。カゴ落ち対策やリピート施策は、地味に見えて、広告費を増やすより先に着手する価値のある、費用対効果の高い投資だと言えます。

まとめると、「新しい集客手段を増やす」より前に見直すべき場所が、まだたくさん残っているということです。

広告費を増やす前に、カートの手前で何人が離脱しているか。サイトの表示速度は何秒か。そして、一度買ってくれたお客さまに、次のきっかけを渡せているか。

導線の見直しは、派手さはありませんが、投資対効果でいえばかなり手堅い部類に入ると私たちは考えています。

参考にした数値と出典

この記事で紹介した数字を、あらためて一覧にしておきます。

データ

数値

出典

国内BtoC-EC市場規模(2024年)

26兆1,225億円(前年比+5.1%)

経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」

物販系分野のEC化率(2024年)

9.78%(前年比+0.4pt)

同上

物販系ECのスマートフォン経由比率

約58.7%(2022年)、約6割(2023年)

経済産業省「電子商取引に関する市場調査」各年度版

カゴ落ち率(世界平均)

約70.2%

Baymard Institute「Cart Abandonment Rate」

カゴ落ち率(日本国内平均)

62.9%(2025年、前年63.3%)

イー・エージェンシー調査(PR TIMES)

カゴ落ちによる機会損失額

実売上の約2.6倍

同上

カゴ落ちメールの効果

開封率42.6%/クリック率9.6%/CVR2.3%

同上

モバイル表示3秒超での離脱率

53%

Think with Google(Google/SOASTA Research, 2017)

新規顧客獲得コスト

既存顧客の約5倍(1:5の法則)

Frederick F. Reichheld(Bain&Company)、ミツエーリンクス解説

離脱率5%改善時の利益改善幅

最低25%(5:25の法則)

同上

口コミ・評価を見て商品を選ぶ人の割合

70.1%

消費者庁「消費者に関する意識調査」(令和6年版消費者白書関連資料)

否定的な口コミで購入をためらう人の割合

63.9%

同上

レビュー件数の多さが購買決定に影響する人の割合

50.6%

同上

ECサイトの集客導線について、よくある質問

導線設計は、すでに運営しているECサイトでも後から手を入れられますか?

はい、多くの場合できます。ゼロから作り直す必要はなく、カートまでの導線、表示速度、購入後のフォローなど、部分ごとに見直していくことが可能です。むしろ、すでにアクセスがあるサイトのほうが、どこで離脱が多いかをデータで確認しながら改善できるので、手をつけやすい面もあります。

認知・購入・リピート、どこから手をつければいいですか?

迷ったら、まずは「購入までの導線」から見直すことをおすすめします。理由はシンプルで、すでに興味を持って訪れてくれた人が、カゴ落ちや表示速度の問題で離脱しているとしたら、そこが一番もったいない部分だからです。新しい集客に予算をかける前に、今来てくれている人をきちんと購入まで導けているかを確認するほうが、効果が見えやすいです。

BASEやShopifyなど、ツールを変えれば導線の問題は解決しますか?

ツールの変更だけでは解決しないことがほとんどです。カゴ落ちの主な原因は「想定外の追加コスト」「会員登録の強制」「決済の複雑さ」といった、導線設計そのものに関わる部分です。どのツールを使っても、商品ページの見せ方や決済までの流れを設計し直さなければ、同じ問題が形を変えて残ります。ツール選びは土台のひとつではありますが、それだけで売れる仕組みになるわけではありません。

広告費をかけるのと、導線改善をするのと、どちらを先にやるべきですか?

すでに一定のアクセスがあるなら、先に導線改善をおすすめします。カゴ落ち率が60%を超えている状態で広告費を増やしても、増えた分の多くが同じように離脱してしまう可能性が高いからです。「穴の空いたバケツに水を注ぎ足す」状態を避けるためにも、まず離脱の多い場所を塞いでから、集客に予算を配分するほうが、結果的に投資対効果が高くなりやすいです。

小さな店舗でも、ここまでやる必要がありますか?

すべてを一度に完璧にする必要はありません。まずは、料金や送料が購入直前で急に見えていないか、決済までの手順が長すぎないか、といった小さな点検から始めるだけでも変わることがあります。規模の大小にかかわらず、「お客さまがどこで迷い、どこで離れているか」を想像してみることが、導線改善の出発点になります。

制作視点でのまとめ:ツールよりも、設計を

ここまで数字をたくさん並べてきましたが、言いたいことはひとつだけです。ECサイトは、作るだけでは売れません。導線を設計してはじめて、「売れる仕組み」になります。

どのツールを使うか、どんな広告を打つか。目に見える部分に手を伸ばしたくなる気持ちはよくわかります。

でも、今日見てきた数字が示しているのは、たいてい答えは真新しいところにはなく、すでにあるお客さまとの間に空いた「すきま」のほうにある、ということです。

カートの手前、表示速度、買ったあとの一通のお便り。地味で、目立たない場所ほど、直しがいがあります。

まずは、あなたのお客さまがどこで出会い、どんな気持ちでレジへ向かうのか。その景色を、私たちと一緒にゆっくり描いてみませんか。

自分に合ったツールを検討したい方は、こちらの種類別解説記事をどうぞ。

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