こんにちは。湖と月デザインです。
「自社の商品を全国に届けたいから、うちもECサイトを作ろう」 もし今、そんな風にお考えだとしたら。少しだけ、立ち止まって聞いていただきたいことがあります。
これからECサイト制作を検討している方にとって、インターネット上でモノを売る仕組みはたしかに素晴らしいものですが、「作れば勝手に売れるホームページ」ではありません。リアルな店舗と同じように、どこにお店を構え、どうやってお客さんに来てもらうのか。最初の「選び方(出店方法)」で、その後の運命が大きく変わってしまいます。
結論から言うと、これからECサイトを立ち上げる場合、まずは「小さく手軽に始めるならBASE」「本格的に事業として育てるならShopify」を基準に考えるのがおすすめです。
この記事は、これからECサイトを始めようと迷っている方のための「一番最初の地図」となるまとめ記事です。 ECサイトの役割から、世の中に溢れるシステムの種類、そして私たちが普段どうやってお客様のECサイトを作っているのかまで、全体像を分かりやすくお話しします。
ECサイトを作る理由とは?メリットを解説

一番の理由はシンプルです。「時間と距離の壁をなくすため」。
実店舗には、営業時間と「そこに来てくれる人」という物理的な制限があります。しかし、ECサイトなら、お店が閉まっている夜間や定休日でも、お客さんが「欲しい」と思ったタイミングでいつでも商品をお届けすることができます。
人間が「休まず働く」のは絶対に無理ですが、ECサイトという「もう一つの窓口」を持てば、自分たちはしっかり休みながら、遠く離れたお客さんにも心地よく買い物を楽しんでもらうことができる。
たとえばここ滋賀で商売をしている小さなお店の商品が、北海道や沖縄、あるいは海外の人に無理なく届く。これは、商売の可能性を根底から広げてくれる、非常に強力なメリットになります。
ECサイトの活用方法
「新しいお客さんに売る」ことだけがECサイトの役割ではありません。実は、現場で見ているとこんな活用方法で成果を出している企業がたくさんあります。
- カタログ・ブランドサイトとしての活用
商品のこだわりやストーリーを深く伝えることで、実店舗への来店動機を作る。 - 既存顧客へのフォロー
一度お店に来てくれた方に、「遠方の方へのギフト」や「定期的なリピート購入」の窓口として案内する。 - テストマーケティング
新商品をまずECで限定販売し、お客さんの反応を見てから本格展開する。
「ただの販売サイト」としてではなく、「顧客と長く付き合うためのハブ」としてECサイトを活用できているお店は、やはり強いです。ECサイトが売れない本当の理由|それは「ただの販売サイト」になっていませんか?については、別の記事でも詳しく解説しています。
システム選びの前に。成功を分ける「企画とマーケティング」

「どのシステム(カート)にしようか」と悩む前に、実はもうひとつ、絶対に飛ばしてはいけないステップがあります。 それは、「誰に、何を、どうやって届けるのか」という企画とマーケティングの土台づくりです。
リアルなお店を出すとき、いきなりレジの種類や棚の配置から決めることはありませんよね。「どんな人に来てほしいか」「うちの商品の何を知ってほしいか」「どうやってお店を知ってもらうか」を最初に考えるはずです。ECサイトも、それとまったく同じです。
- 誰に届けるのか(ターゲット)
いつも来てくれる常連さんか、まだ見ぬ全国の人か。 - なぜうちで買うのか(コンセプト)
価格なのか、品質なのか、ここだけのストーリーなのか。 - どうやって集客するのか
Instagramでファンを作るのか、検索から来てもらうのか。
この「お店のコンセプトと集客の道筋」がないまま、どれだけ立派なシステムを導入しても、人通りのない山奥にポツンとお店を建てるような状態になってしまいます。
だからこそ「作れば売れるホームページではない」のです。システム選びは、この「どう売るか」が固まってから、それに一番合うものを選ぶのが正しい順番です。Instagramでの集客や検索からの流入など、具体的な集客導線の作り方についても、ぜひ併せて参考にしてみてください。
「どう売るか」を考えるとき、ついつい目先の「売上」ばかりを追ってしまいがちです。しかし、本当に長く続くECサイトは「どういう理由で、どう売れたか」そして「売れた後にどう関係を築くか」を丁寧に設計しています。 単なるシステム選びで終わらせないための、本質的な「売れ方の設計」については以下の記事で詳しくお話ししています。
ECサイトの種類と代表サービスを比較

「どう売るか」のイメージが少し湧いてきたら、次はいよいよシステムの比較です。ここでは、大きく4つの種類に分け、現場の視点からそれぞれの特徴をお伝えします。
① モール型(巨大なショッピングモールへの出店)
すでに集客力のある巨大なプラットフォームの中に「テナント」として入る方法です。
② SaaS型(拡張性が高い最新の独立店舗)
クラウド上のシステムを借りて、自社専用の独立したお店を作る、現在の世界的なスタンダードです。
- Shopify(ショッピファイ)
現在、本格的にECを育てるなら一番の推奨候補。最初は小さく始め、売上に合わせて機能をどんどん拡張(アプリ追加)できるのが最大の強みです。
③ ASP型(手軽に始められるレンタル店舗)
SaaS型よりもさらに「手軽さ」に特化した、独立店舗の作り方です。
- カラーミーショップ
国内の老舗。機能とコストのバランスが良く、独自のカスタマイズもしやすい。 - STORES / BASE
初期・月額無料で手軽に始められる二大巨頭。テスト販売や、SNSのフォロワーがすでにいる場合に最強です。
④ CMS型(土地を買ってゼロから家を建てる)※要注意
自社サーバーにシステムをインストールして作る方法です。
- EC-CUBE
日本発のEC向けシステム。細部まで徹底的に自社の業務フローに合わせたカスタマイズが可能。 - WordPress(WooCommerceなど)
ブログやコーポレートサイトでおなじみのWordPressに、EC機能のプラグインを追加する方法。
現場からお伝えしたいリスク
CMS型は何でもできるのが魅力ですが、セキュリティ対策や保守アップデートをすべて自社の責任で行う必要があります。維持・管理のコストとリスクが大きいため、現在私たちは積極的にはおすすめしていません。
ECサイト制作「何で作るか」ついては、別の記事でも詳しく解説しています。
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私たちがおすすめするECサイトの作り方
では、実際に私たち「湖と月デザイン」にご依頼いただいた場合、どのようにECサイトを作っていくのか。私たちのスタンスはとてもシンプルです。
「システムは安全で最適なものを借り、私たちは『売れるお店づくり(企画・マーケティング)』に集中する」
ゼロからシステムを開発したり、リスクの高い手法を取ったりはしません。現在、私たちがメインでご提案しているのは「Shopify(ショッピファイ)」と「カラーミーショップ」の2つです。
デザインの自由度が高くブランドの世界観を表現しやすいこと。そして何より、ビジネスの成長に合わせて機能を拡張できるため、「長く一緒に育てていけるシステム」として最も信頼しているからです。(もちろん、「今はテスト販売だからBASEが最適です」と正直にお伝えすることもあります)
その上で、私たちが力を注ぐのは以下の部分です。
- ブランドの世界観を伝えるデザイン
借り物のシステム感を出さず、お客様のブランドが持つ「らしさ」をデザインでしっかりと表現します。 - 迷わず買える心地よい導線
どこに何があるか分かりやすく、購入ボタンまでストレスなく進める「使いやすさ(UI/UX)」を整えます。 - 作って終わらない運用サポート
お店はオープンしてからが本番です。「商品の追加方法がわからない」「どうやったらもっと見てもらえるか」といった運用のお悩みに、気軽に相談できる身近な距離感で伴走します。
「システムを売る」のではなく、「商売が上手くいく土台を整える」。それが私たちの制作アプローチです。
あなたの「お店づくり」を一緒に
ここまで様々なシステムや選び方についてお話ししてきましたが、最後にひとつだけ。
ECサイトの成果は「システム」だけで決まるものではありません。 前提として、しっかりと価値が伝わる商品であること。そして、お問い合わせへの対応や発送、アフターフォローといった、日々の「お店としての姿勢」も、そのまま売上に影響します。
どれだけ見た目が整ったECサイトでも、中身や対応が伴っていなければ、一度の購入で終わってしまうことがほとんどです。逆に言えば、商品や対応にしっかりと向き合えているお店ほど、ECサイトは長く育っていく資産になります。
ECサイトのシステム選びに「絶対の正解」はありません。 扱う商品、いまの人員体制、そして「数年後にどうなっていたいか」。それらを掛け合わせて、一番しっくりくるものを選ぶ必要があります。
「うちの会社の場合は、どれを選ぶのが正解なんだろう?」
もしそう迷われたら、ぜひ一度、今の状況をそのまま私たちに聞かせてください。 高いシステムを売りつけるようなことは絶対にしません。
まずは情報収集としてのお問い合わせでも大丈夫ですし、「自分でやるべきか、プロに依頼するべきか」を整理するだけでも歓迎しています。 「こういうことできるの?」といった段階でも、気軽にお話しできればと思っています。
営業のための面談ではなく、あなたのビジネスを全国にどう届けていくか、これからの「作戦会議」をしましょう。
お客さんも、あなたも、そして私たちも。 みんなが納得して前に進める場所を、一緒に作っていきましょう。



