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滋賀の特産物ECサイト10件から学ぶ、売れるサイトの作り方

最終更新:2026年10月10日

滋賀の特産物ECサイト10件から学ぶ、売れるサイトの作り方

こんにちは、湖と月デザインです。

琵琶湖のまわりに田んぼが広がり、春には水が張られ、夏には青い稲が風に揺れて、秋には黄金色になる。その同じ土地で、牛たちが、人の手で大切に育てられている。滋賀に暮らしていると、そんな景色が当たり前のようにあります。

当たり前だからこそ、外の人には見えにくい。朝早くから田んぼや牛舎に向かう生産者さんの時間、何年もかけて続けてきた手入れ、「うちの味」にかける想い。そうしたものが、売り場の近くにいる人にしか届いていないとしたら、それはとてももったいない話だと思っています。

そこで頼りになるのがECサイトです。ただ、「ネットで売れる仕組みを用意する」のと、「ちゃんと売れる」のは別の話。この記事では、特産物のECサイトをつくるときに大切なことを、データと、いま実際に動いている滋賀の10サイトを見ながら整理してみました。

数字で見る、特産物をネットで売る時代

食品のEC化率は、まだ4.52%

経済産業省の「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月公表)によると、食品・飲料・酒類の市場規模は3兆1,163億円(前年比+6.36%)。物販の中でも、衣類や家電と並ぶ大きなジャンルです。

おもしろいのはEC化率です。物販全体が9.78%なのに対して、食品・飲料・酒類は4.52%。買い物の半分以上がまだお店で行われている、ということになります。裏を返せば、食品はこれから伸びる余地がまだ大きいジャンルです。

参照:経済産業省|令和6年度 電子商取引に関する市場調査

近江牛は、約400年の歴史を持つ地理的表示ブランド

近江牛は、2017年12月15日に地理的表示(GI)に登録されました。約400年の生産の歴史があり、日本三大和牛のひとつに数えられています。登録された生産基準には、黒毛和種であること、そして「滋賀県内で最も長く飼育され、かつ最終飼養地であること」が書かれています。

「近江牛」という名前には、ちゃんとした定義があるんですね。この定義は、ECサイトで伝える大事な情報になります。

参照:農林水産省|地理的表示 近江牛/明細書(PDF)

近江米の産地は、毎年の天候に左右される

滋賀県の水稲(主食用)は、2025年産で作付面積が29,300ha、収穫量が14万8,000トン、作況指数は105でした。一方、2023年産は12万6,900トンまで減っています。2025年は2023年から約2万トン(約17%)増えた計算です。

収穫量は、年によって約20%近く動きます。お米のECで「新米の予約販売」や「年間予約」の仕組みが役立つのは、こういう産地の事情があるからです。

参照:農林水産省 近畿農政局|水稲の作付面積・収穫量

近江牛と近江米は、どう美味しいのか

ECサイトで一番伝えたいのは、結局「食べてどうだったか」だと思います。ただ、味の感想は人それぞれ。ここでは、公的な資料で確認できる「美味しさの理由」を、順番にたどってみます。

近江牛|口の中でほどける脂と、稲わらの育ち

農林水産省の地理的表示(GI)の登録情報では、近江牛の特性として、融点が低い不飽和脂肪酸の「オレイン酸」を多く含み、脂質の口溶けがよいことが挙げられています。脂が口の中でスッととけていく感覚は、こうした性質に裏づけられているわけです。

育て方にも特徴があります。生産地の滋賀県は、琵琶湖の豊かな水に恵まれて稲作が盛んな土地で、近江牛では「稲わらを中心に給餌する肥育技術が発達した」と説明されています。田んぼの恵みが、牛の育ちにつながっている。お米と牛が、同じ土地の中でつながっているのは、滋賀らしい物語です。

そして、約400年という歴史。江戸時代は牛肉を食べることが禁じられていた中で、彦根藩だけは将軍家への献上のために、牛肉の生産が許されていたと伝わっています。昭和26年には、日本初のブランド牛肉の振興団体「近江肉牛協会」も設立されました。長い時間をかけて磨かれてきた味、ということです。

参照:農林水産省|地理的表示 近江牛

近江米 |「特A」の評価と、暑さに負けない品種

お米の美味しさは、日本穀物検定協会の「米の食味ランキング」でも確認できます。専門の評価員が、基準米と比べながら「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目を評価し、最高ランクが「特A」です。

令和7年産では、滋賀県の「みずかがみ」が特Aを獲得しました。3年連続、通算8回目の受賞です。さらに、参考品種として初めて出品された「きらみずき」も、初めて特Aに輝きました。

みずかがみは、平成24年度に育成された新品種で、滋賀県は「極良食味かつ、近年の高温でも玄米が白く濁らない」品種と紹介しています。暑い夏が増える中でも、きれいなお米に育つ。つくり手にとっても、食べる人にとっても、うれしい特長です。

参照:日本穀物検定協会|令和7年産 米の食味ランキング(プレスリリース)/滋賀県|みずかがみ

「美味しい」は、事業者さんの言葉で書く

ここまでは、公的な資料で確認できる範囲です。ECサイトでは、それに加えて、事業者さんだけが知っている「美味しさ」を書いていただきたいと思っています。

  • 焼いたときの香りや、脂の甘み、噛んだときの食感
  • 炊きたての湯気、粒の立ち方、冷めても美味しいか
  • いちばん美味しい食べ方と、おすすめの量や焼き加減
  • 「うちの牛・うちのお米は、こういうところが違う」という実感

数字や認証は「信頼」を、事業者さんの言葉は「食べてみたい」を生みます。両方がそろったページが、いちばん強いと思います。

特産物をECサイトで売る3つのメリット

1. 商圏を全国に広げられる

総務省の家計消費状況調査(二人以上の世帯、2026年8月)では、ネットショッピングを利用している世帯は54.9%。利用した世帯の支出額は、1世帯あたり月51,110円(前年同月比+2.6%)でした。2世帯に1世帯以上が、ふだんからネットで買い物をしている時代です。

近江牛も近江米も、贈り物やお取り寄せと相性のいい商品です。しかも、八幡堀を訪れる人の約77%は県外の方(滋賀県の観光統計調査)。滋賀に来て、食べて、気に入ってくれた人が、帰ってからも買える。店舗だけでは終わってしまう出会いを、ECサイトがつないでくれます。

食品のEC化率は4.52%で、物販全体の9.78%の半分以下でした。まだ「ネットで買う」習慣が広がりきっていない分、これから選ばれるお店になれる余地があります。

参照:総務省統計局|家計消費状況調査/滋賀県|令和6年度 滋賀県観光統計調査報告書

2. 商品の背景を、じっくり伝えられる

お店では、店員さんが説明できる時間は限られます。ECサイトなら、生産地の風景、生産者さんの想い、育て方や製法、おすすめの食べ方まで載せられます。

食品通販の利用経験者に聞いた調査(おとりよせネット、2025年12月、306名)では、購入のきっかけとして「商品の画像が美味しそうだったから」が70%、「口コミなどが高評価だったから」が43%。見た目と、人の声が、買う理由になっています。また、SNS経由で食品通販を利用したことがある人は64%(前年は54%)で、きっかけになったSNSはInstagramが65%と最多でした。

遠くに住む人にとって、近江牛は「ひとつの商品」ですが、つくり手にとっては、何年もの時間そのものです。その時間を、画面の向こうの人に少しだけ分けてあげる。そうすると、価格だけで比べられない「選ぶ理由」が生まれます。

※この調査は、おとりよせネットの利用者を対象にしたもので、回答者の約77%が女性です。日本全体の傾向とは異なる可能性があります。

参照:おとりよせネット(アイランド株式会社)|お取り寄せに関するアンケート調査(2025年)

3. 好きな時間に、好きな場面で買ってもらえる

同じ調査では、食品通販を使う場面は「家族・友人への贈り物」が62%、「自分へのご褒美」が58%。贈り物のために選ぶ人も、ごほうびのために選ぶ人も、同じくらいいます。

営業時間も、店舗の場所も関係なく、夜に「あの人への贈り物、何にしよう」と探している時間に、お店を開けておける。のしやお届け日の指定、ギフト包装を用意しておけば、贈る人の気持ちに応えられます。

地域の産品をオンラインで選ぶ体験は、すでに身近です。総務省の調査では、ふるさと納税の令和6年度の受入額は約1兆2,728億円でした(前の節でご紹介したとおりです)。

※販売範囲や配送条件は、事業者さんの運営体制によって変わります。

特産物のECサイトで大切にしたいこと

写真が、「食べてみたい」の入口になる

食品は、写真の印象が売れ行きを大きく左右します。おいしそうに見えること、質感が伝わること、贈り物にしたくなること。きれいなサイトをつくるより先に、「食べてみたい」「誰かに贈りたい」と思ってもらえる一枚が必要です。

湖と月デザインでは、撮影込みでホームページ・ECサイトの制作をお受けしています。写真とデザインを別々に考えると、あとで雰囲気が合わなくなりやすいからです。

買い物かごに入れた人の約7割は、買わずに去る

Baymard Instituteが50件の調査をまとめた平均値では、オンラインの買い物かご(カート)の放棄率は70.22%です。かごに入れた10人のうち7人は、買わずに離れます。

では、なぜ離れるのか。理由を見ると、いちばん多いのは「追加費用が高すぎる(送料・税・手数料)」の40%でした。次いで、配送が遅すぎる20%、カード情報を信頼できなかった19%、アカウント作成を求められた18%、チェックアウトが長い・複雑17%、サイトのエラー17%と続きます。

これは米国の調査なので、日本のECにそのまま当てはまるとは限りません。それでも、「送料が最後に出てくる」「会員登録が必須」「手順が長い」といった、サイトをつくる側で直せることが、離脱の理由の大半を占めていることは見逃せません。

参照:Baymard Institute|Cart Abandonment Rate Statistics

こだわりや背景を、言葉にして伝える

価格や内容量だけでなく、近江牛なら飼育や品質へのこだわり、近江米なら産地や栽培への想い。事業者さんが大切にしていることを、お客さまに伝わる言葉とデザインにします。ここが、「買う理由」になります。

ここで大事にしているのは、立派な言葉を並べることではありません。取材の中でぽろっと出てくる、「この田んぼは、祖父の代から」「雪の年は、牛舎の朝がいちばん冷える」といった、日常の言葉。そういう話のほうが、お客さまの心に残ります。私たちは、まずお話を聞くところから始めます。

食べる人の食卓まで想像する、という視点も欠かせません。贈り物なら、受け取った人がどんな顔をするか。自宅用なら、家族がどんな夜を過ごすか。商品ページは、その場面を思い浮かべてもらうための場所でもあります。

食品ECならではの、設計と運営のポイント

商品に合わせた配送と注文の仕組み

食品は、商品によって必要な仕組みが変わります。

  • 冷蔵・冷凍・常温などの配送方法
  • 送料と、配送地域の設定
  • お届け希望日、ギフト包装、のし
  • 予約販売や、季節限定商品の販売
  • 在庫管理と注文管理

近江牛は冷凍・冷蔵の温度管理が中心になりますし、近江米は重さがあるので送料の設計や、新米の予約販売が大事になります。商品の特性と、事業者さんの運営のしかたに合わせて、無理なく続けられる仕組みを考える必要があります。

安心して買える情報を、わかりやすく

食品をネットで買うとき、お客さまは「どんな商品が届くのか」「いつ届くのか」を気にしています。商品情報、配送条件、返品・キャンセルの条件、事業者情報は、探さなくても見つかる場所に置きます。通信販売には特定商取引法に基づく表示が必要で、食品には食品表示のルールもあります。取り扱う商品や販売方法によって確認すべきことが変わるので、公開前に必ずチェックしておきましょう。

滋賀の特産物ECサイト10選|いま、どう見せているのか

ここからは、滋賀の特産物を扱っているECサイトを10件、実際に見てみました。ランキングではありません。どのお店も、それぞれの事情と気持ちで、サイトをつくっています。トップページで確認できた内容を、その気持ちが伝わる部分と一緒にまとめました(2026年10月時点。内容は変わる場合があります)。「確認できず」は、トップページから確認できなかったという意味で、実際にその機能がないという意味ではありません。

01. 近江牛肉 総本家 肉のあさの(近江八幡市)

近江牛肉 総本家 肉のあさの(近江八幡市)

明治30年創業。百年を超えて、近江牛とともに歩んできた専門問屋です。近江牛のほか、ハンバーグ、焼豚、お惣菜まで幅広く揃い、夏・冬のギフト企画では送料無料の期間を案内しています。Yahoo!ショッピングの店舗にもつながっています。

おもしろいのは、生ハムづくりのワークショップの参加募集まで載せていること。売るだけでなく、「食べる前の時間」まで楽しんでほしい、という気持ちが伝わってきます。

公式サイト

02. 近江牛の千成亭(彦根市)

近江牛の千成亭(彦根市)

贈り物を選ぶ人の気持ちに、寄り添ったサイトです。ギフトの入口は、予算別(5,000円〜12,000円)とシーン別。選べるギフト券は7つの価格帯(4,400円〜33,000円)で、ほとんどの商品がギフト包装・のしに対応と案内されています。「何を贈ろう」と迷う時間を、少し楽にしてくれます。

そして、自社牧場「千成亭ファーム」と契約牧場の紹介、仔牛登記証明書、トレーサビリティのページ。「どんな牛か」を、隠さず見せています。会員ランクとポイント、Amazon Payにも対応。

公式サイト

03. 近江八幡の近江牛 森村商会(近江八幡市)

近江八幡の近江牛 森村商会(近江八幡市)

自社牧場で、一頭ずつ肥育している生産者直営のショップ。通販を始めたのは2021年9月です。お歳暮では桐箱入り、お中元では折箱を用意したこともあるそうで、「贈る人の気持ちを包む」ことを大事にしているのが伝わります。

予算別(5,000円以下〜15,000円以下)に選べ、配送はヤマト運輸のクール便(冷凍)、日時指定は営業日4〜30日以内。決済は代金引換とクレジットカード。メルマガ、LINE、Instagramで、日々の便りを届けています。

公式サイト

04. 肉のげんさん(大津市)

 肉のげんさん(大津市)

明治35年創業。「自宅用」「ギフト用」「ふるさと納税」「業務用」と、買う人の目的に合わせて入口を分けています。結婚、出産、誕生日、内祝いと、人生の節目で選べる一覧もあり、お祝いの場面に寄り添う姿勢が見えます。

指定牧場53ヶ所、飼育頭数は常時12,000頭、自社牧場、飼料の方針、近江牛グランプリ枝肉共進会での落札・受賞歴まで掲載。発送時の「プロトン凍結」も紹介し、「おいしい状態で届ける」ことへの手間が見えるサイトです。

公式サイト

05. 肉の岡山(栗東市)

肉の岡山(栗東市)

精肉店、レストラン「ミートレストランM」、ネット通販がひとつのサイトに。買って帰る人も、その場で食べる人も、同じ場所で迎えるという、まちのお肉屋さんらしいつくりです。レストランはネット予約に対応し、店舗の外には冷凍自動販売機もあります。

決済はAmazon Pay、クレジット(2種類)、代金引換、銀行振込と選択肢が多く、地域別の送料例も載せています。栗東市のふるさと納税の返礼品も扱っています。

公式サイト

06. びわこ近江牛通販(近江八幡市)

びわこ近江牛通販(近江八幡市)

食肉卸の直営ならではの、「見せる」誠実さが魅力です。個体識別番号でのトレーサビリティ、近江牛認定証の同封、年間入荷量380t・出荷量370tといった数字まで公開しています。「安心して食べてほしい」という気持ちが、数字になって表れています。

焼肉・BBQ、ステーキ、すき焼き、しゃぶしゃぶなどの用途別と部位別で選べ、本州一律送料1,550円、12,000円以上で送料無料と、ルールもはっきり。コラム、レシピ、部位解説、お客様の声があり、会員ランク(購入額に応じて1〜5%のポイント還元)や定期購入のカテゴリも。決済はクレジット、Amazon Pay、PayPayなど。

公式サイト

07. ケイファームオンラインショップ(野洲市)

ケイファームオンラインショップ(野洲市)

兄弟2人で、米・麦・大豆をつくる農家のお米のショップ。新米、白米、玄米、無洗米、もち米と、環境こだわり農産物(滋賀県認証)や無農薬米を分けて並べ、みずかがみなど品種も多数あります。

農産物検査の結果(「1等」など)や食味の点数を、新着情報で伝えているのが農家らしいところ。その年の出来を、自分の言葉で報告する。そんな「便り」のような更新が、お米を買う人との距離を縮めます。1回の注文は20kgまでで、転売防止のために大量注文はお断りする場合があるとのこと。2024年11月のリニューアルで、クレジットカード払いも選べるようになりました。

公式サイト

08. しまだファーム(甲賀市)

しまだファーム(甲賀市)

ECプラットフォームのBASEで運営している、お米と蕎麦と苺の農家さん。特別栽培米と、県の「こだわり農産物」認証を取得していることを、はっきり書いています。

お米はコシヒカリ、ミルキークイーン、みずかがみなど6品種で、玄米30kg・白米27kg、玄米10kg・白米9kgから選べます。精米は4種類。1ヶ月ごと12回、2ヶ月ごと、3ヶ月ごとの年間予約があり、支払いは発送のたびに都度請求。お米が切れる前に届く、という安心を仕組みにしています。

公式サイト

09. たねやグループ 公式オンラインショップ(近江八幡市)

たねやグループ 公式オンラインショップ(近江八幡市)

近江八幡を代表する和菓子・洋菓子のたねや。季節の上生菓子や本生羊羹が並び、ラ コリーナ近江八幡とLAGOの施設ページにもつながっています。商品だけでなく、「訪ねたくなる場所」まで一緒に見せているのが特徴です。

日本語・English・中文の3言語に対応していて、今回見たサイトの中で多言語化を確認できたのはここだけでした。店舗受取のページもあります。

公式オンラインショップ

10. JAタウン「近江の味彩」(JAグループ滋賀)

 JAタウン「近江の味彩」(JAグループ滋賀)

JAグループのオンラインモール「JAタウン」の中にある、滋賀の特産物のショップです。近江米、もち、もち麦などを扱い、みずかがみは「滋賀県認証 環境こだわり米」「特A米」として5kg・10kgで並んでいます。県内の農家さんの手でつくられたものが、ひとつの売り場に集まっている。自社サイトではなく、モールに出店するという選び方もあります。(ページを直接開けなかったため、検索結果に表示された商品情報をもとに紹介しています。)

JAタウン

10サイトを並べると

サイト

ギフトの見せ方

産地・生産者の見せ方

定期・予約

決済・その他

肉のあさの

夏冬ギフト企画

創業の歩み・目利き

確認できず

Yahoo!ショッピングと連携

千成亭

予算別・シーン別・ギフト券7種

自社牧場・契約牧場・仔牛登記証明書

確認できず

Amazon Pay・会員ランク

森村商会

予算別・桐箱や折箱

自社牧場で一頭ずつ肥育

確認できず

代引・カード・LINE

肉のげんさん

価格帯別・シーン別・eギフト

指定牧場53ヶ所・自社牧場・受賞歴

確認できず

ふるさと納税・プロトン凍結

肉の岡山

ギフト券

枝肉入荷情報・安全への取り組み

確認できず

Amazon Pay・銀行振込・レストラン併設

びわこ近江牛通販

ギフト専用の姉妹サイト

個体識別番号・年間入荷量の公開

定期購入カテゴリ

PayPay・Amazon Pay・会員ランク

ケイファーム

確認できず

検査結果・食味点数・栽培方法

確認できず

代引・カード・後払い

しまだファーム

確認できず

特別栽培米・県認証

年間予約あり

BASE・あと払い

たねや

確認できず

施設・店舗の紹介

確認できず

3言語・店舗受取

JAタウン近江の味彩

確認できず

県認証・特A表示

確認できず

モール出店

10サイトを見て、気づいたこと

ギフトの入口は、「予算」と「シーン」で分けている

近江牛のサイトでは、千成亭、森村商会、肉のげんさんが、予算別でギフトを探せるようにしていました。贈り物は、「何を贈るか」より先に「いくらくらいで」「どんな場面で」を考える人が多いからだと思います。商品名で並べるより、お客さまの探し方に合わせるほうが、迷わず選べます。

「どこの牛か、どこの米か」を見せるところが強い

自社牧場、契約牧場、個体識別番号、指定牧場53ヶ所、年間入荷量380t。農家のお米のサイトでは、検査結果や食味点数、栽培方法。どのサイトも、商品が「どこで、誰が、どうやってつくったか」を数字や証明つきで見せていました。特産物には、この情報がいちばん説得力を持ちます。

送料のルールは、早めに見せるのがよさそう

カゴ落ちの理由の1位は、追加費用(40%)でした。びわこ近江牛通販は、本州一律1,550円・12,000円以上で送料無料と、トップページで分かるようにしています。千成亭の「送料込み商品」の特集も、同じ考え方です。買う前に総額が見えることは、安心につながります。

決済の選択肢が、買いやすさになる

Amazon Payは千成亭、肉の岡山、びわこ近江牛通販の3サイトで確認できました。PayPayに対応しているところもあります。ケイファームは、2024年11月のリニューアルでクレジットカード払いを追加しています。決済の選択肢が多いほど、お客さまは自分の使い慣れた方法で買えます。

定期便は、まだ伸びしろがある

今回見た範囲で、定期購入や年間予約を確認できたのは、びわこ近江牛通販としまだファームの2サイトだけでした。お米は定期との相性がよく、産地の収穫量が年によって動くことを考えても、予約の仕組みは生産者さんにもお客さまにもメリットがあります。

多言語・海外対応は、これから

3言語に対応していたのは、たねやだけでした。近江八幡市の外国人観光客は、令和6年で28,134人。まだ全体の約0.6%ですが、前年から増えています。帰国後に買ってもらえるECは、インバウンドとの相性がいい。ただし、翻訳する前に「どこの国のお客さまに、何を、どう届けるか」を決めておく必要があります(詳しくはこのあとの「海外のお客さまに届ける、という選択肢」で)。

海外のお客さまに届ける、という選択肢

近江牛や近江米は、海外でも通用するブランドです。ただ、国内向けのECサイトにそのまま英語を足せば売れる、という話ではありません。まずは数字と、守るべきルールを整理します。

食品の輸出は、13年連続で過去最高

農林水産省によると、2025年の農林水産物・食品の輸出額は1兆7,005億円で、前年から12.8%増えました。13年連続の増加で、過去最高です。品目別では、牛肉、緑茶、米なども最高を更新したと報告されています。

2025年1〜6月の速報値では、牛肉の輸出額は約326億円(前年同期比+15.5%)、米は約68億円(+22.6%)でした(援助米を除く)。

越境ECの市場もあります。経済産業省の調査では、中国の消費者が日本の事業者から購入した額は2兆6,372億円(前年比+8.5%)でした。海外のお客さまが、ネットで日本の商品を買うことは、すでに大きな規模になっています。

参照:農林水産省|大臣記者会見概要(2026年2月3日)/農林水産省|農林水産物・食品の輸出実績(2025年1〜6月)/経済産業省|令和6年度 電子商取引に関する市場調査

ただし、牛肉と米は「そのまま送れる」商品ではありません

食品の海外発送は、国ごと、商品ごとにルールが違います。たとえば次のようなものがあります。

  • 牛肉:米国向けは、輸出する牛肉を扱う「と畜場」と「食肉処理施設」が、厚生労働省の認定を受けている必要があります。認定後は米国農務省にも通知されます。国ごとに条件が異なるため、輸出したい国の条件を先に確認します。
  • 米:中国向けの精米では、植物検疫証明書の提出や、指定された精米工場での精米などが求められます。農林水産省のQ&Aは、玄米は不可、条件を満たさない精米は手荷物・郵送・国際宅配便で送れない、としています(令和3年3月時点の情報)。
  • 関税や残留農薬の基準も、輸出先の国で異なります。

つまり、海外販売は「サイトをつくる」前に、「その商品を、その国へ、誰が、どうやって送れるか」を決める必要があります。ここを飛ばして多言語サイトだけつくっても、注文が入ったあとに送れない、という事態になりかねません。

参照:農林水産省|米国向け輸出牛肉の取扱施設の認定/農林水産省|中国向け精米輸出Q&A

海外への届け方は、大きく3つ

届け方

向いているもの

気をつけたいこと

自社ECを多言語化し、海外へ直接発送する

お菓子や加工品など、海外発送のルールが比較的わかりやすい商品

国際送料、関税、配送中の品質、返品対応を自社で設計する

越境ECのモールやサービスに出店する

まず海外の反応を試したいとき

手数料や集客のしくみは、サービスごとに確認が必要

輸出商社や現地の輸入業者を通す

牛肉や米など、検疫・認定が必要な商品

事業者さんの手元の利益や、ブランドの見せ方は、相手との取り決めで変わる

牛肉や米のように規制の多い商品は、3番目の「輸出商社を通す」形が現実的な場合が多いと思います(私たちの見立てで、輸出先や商品による)。その場合のECサイトは、売る場所というより、「海外のバイヤーさんや観光客に、ブランドを知ってもらう場所」としての役割が大きくなります。

サイトでやっておきたいこと

  • 商品名の英語表記、「Omi Beef」「Omi Rice」の説明、産地の地図
  • GI(地理的表示)や、生産者さんのストーリーの英語版
  • 送れる国と送れない国、送料、関税の考え方の明記
  • 海外からの問い合わせフォーム(英語)
  • 通貨表示と、海外のクレジットカードで決済できるかの確認

近江八幡市には、令和6年に外国人観光客が28,134人訪れました。滋賀に来て食べた人が、帰国後に探しに来てくれるサイト。海外向けは、まずそのくらいの距離感で始めるのもよいと思います。

売っているのは、「商品」だけじゃない

ふるさと納税が1兆円を超える規模になったことは、冒頭でお伝えしました。その背景には、「その土地を応援したい」「縁のある場所に何かを届けたい」という気持ちもあると、私たちは見ています(これは数字ではなく、私たちの見立てです)。

特産物は、土地の景色や、つくる人の暮らし、季節の移り変わりまでをまとっています。ECサイトが届けるのは、お肉やお米だけではなく、その向こうにある滋賀の空気のようなもの。そこまで届いたとき、お客さまは「また買いたい」と思ってくれます。

湖と月デザインが考える、特産物のECサイトづくり

特産物のECサイトは、商品を並べるだけの場所ではありません。その商品が生まれた背景や、つくり手のこだわりまで伝えられる場所です。私たちは、次のことを大切にしています。

  • 商品そのものの魅力を、まっすぐ伝える
  • 生産者さん・事業者さんの想いを、言葉にする
  • デザインと使いやすさを、どちらも諦めない
  • 撮影から、公開後の運用まで見据える
  • 事業者さんの課題と目的に合わせて、仕組みを選ぶ

ECサイトの制作事例としては、大洋珈琲様のECサイトがあります。商品を売るためだけでなく、ブランドのファンを増やすためのサイトを、一緒に考えていきます。

滋賀の特産物の魅力を、ECサイトから届ける

食品のEC化率はまだ4.52%。伸びしろのあるジャンルです。ただ、買い物かごに入れた人の約7割は買わずに去ります。理由の第1位は送料などの追加費用で、サイトのつくり方で直せることがたくさんあります。

実際に動いている滋賀の10サイトを見ても、ギフトの探しやすさ、産地や生産者の見せ方、送料と決済のわかりやすさ、定期便や海外対応の仕組みに、それぞれの工夫がありました。そして、どこにも伸びしろが残っています。

湖のほとりで育った美味しいものと、それを育てる人の毎日。その魅力を必要としている人に届けるために、ECサイトという選択肢があります。近江牛や近江米などの特産物をオンラインで売りたい方、いまのECサイトを見直したい方は、お気軽にご相談ください。

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